研修病院の選び方を現役精神科医が解説

「都会で研修したいな」
「有名病院、ブランド病院で研修したい」
「QOL重視、雑用はやりたくない」

医学生のみなさん、はじめましてノマドドクターtorichanです。
初期研修の病院選びは難しいですよね。
みな価値観が異なり研修病院に求めるものも人それぞれです。
僕は学生時代関東から関西まで5つ以上の病院を見学しました。
僕が考える選び方で最も大事なことは、
ともに働く先生方の雰囲気と初期研修後の進路です。

研修病院の選び方

マッチングシステム

医学生の就職活動は特殊です。
このサイトを見ている方はもうご存知だと思いますが、
医学部6年生になるとマッチングというものを行います。
翌年研修医になる予定の医学生と
研修病院のお見合いのようなものですね。

病院見学

病院見学をすることでだいたいの病院の雰囲気や
待遇を知ることができます。
この病院見学は医学生が病院を見るという側面と
病院側が医学生を見極めているという側面があります。

この際研修医室に案内されることが多いと思いますが、
研修医室内の研修医の先生方の雰囲気を見ておきましょう。
1年後の自分達の姿です。

新専門医制度

新専門医制度が導入されて、後期研修の選択の幅が少なくなったと思います。
多くの場合大学あるいは規模の大きな病院が新専門医制度の研修プログラムを持っているので、
もし専門医の取得を考えている人は、
どのプログラムに乗るか(どの医局に属するか)を考えておくと楽です。
ちなみに精神科は後期研修のプログラムを民間の単科病院でも持っているので、
初期研修とは違う病院で後期研修をするという人が多いと思います。

私の体験談

病院見学は5年生の夏頃からはじめました。
精神科へすすむと決めていましたので、
初期研修のうちは身体的な疾患の勉強を豊富にできるところを基準に考えました。
特に救急対応をある程度学びたいと思っておりましたので、
救急の経験が多くできるところを選び見学しました。
精神科の病棟を持つ総合病院というのはかなり希少だったので、
精神科病棟の無い総合病院も選択肢に入れました。
ちなみに救急の症例数の観点から大学病院は選択肢から外れました。

病院見学をすると分かるのですが、
かなり病院によって雰囲気が違います。
民間病院は事務方も含めて自由な感じで、
公的病院は事務方がやや固めだなと感じでました。
病床数が大きいところのほうが救急の受け入れは多い印象でした。
研修医の先生方の雰囲気もバラバラで、おそらく伝統というか、
インテリ系集団と体育会系集団という感じで病院によって全く違いました。
大体、病院見学に行くと懇親会を開いてくださるのですが、
その時に顕著に研修医の先生方の全体の雰囲気がわかります。

僕は結局、
救急の症例が多めの規模の大きな病院を選択しました。
体育会系集団で和気あいあいとしている雰囲気に惹かれたのが一番大きかったです。
研修中にしんどい時期もありましたが、同期に救われました。
今思うと、あのときの選択は正しかったと思います。
僕は同期でただ一人精神科へ進んだので、違う病院に後期研修は移りましたが、
他の同期は半分以上同じ病院の後期研修プログラムで研修するということになりました。

まとめ

研修病院を選ぶときは
病院見学がとても大事です。
将来の進路を見据えて病院を選別しましょう。
その中から病院見学に行き、研修医の先生方の雰囲気をチェックしましょう。
懇親会まで参加することをおすすめします。